今日の宅建問題【第3編】

大人 勉強

【根抵当権】

第54問
Aは、自己所有の甲不動産につき、B信用金庫に対し、極度額を3,000万円、被担保債権の範囲を「信用金庫取引による債権」とする第1順位の根抵当権を設定し、その旨の登記をした。なお、担保すべき元本の確定期日は定めなかった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

①元本の確定前に、被担保債権の範囲を変更するには、後順位の抵当権者がいる場合は、その者の承諾を得なければならない。

②元本の確定前に、B信用金庫から、被担保債権の範囲に属する個別債権の譲渡を受けた者は、確定日付のある証書でAに対し債権譲渡通知を行っておけば、その債権について根抵当権を行使できる。

③B信用金庫は、確定した元本が極度額以下であれば、その元本に係る最後の2年分の約定金利については、極度額を超えても、根抵当権を行使できる。

④Aが友人CのためにB信用金庫との間で保証契約を締結し保証債務を負担した場合、B信用金庫のAに対するこの保証債権は、「信用金庫取引による債権」に含まれ、この根抵当権で担保される。

※答えは下部に記載します。

【手付】

第55問
買主Aと売主Bとの間で建物の売買契約を締結し、AはBに手付を交付したが、その手付は解約手付である旨約定した。この場合、民法の規定及び判例によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

①手付の額が売買代金の額に比べて僅少である場合には、本件約定は、効力を有しない。

②Aが、売買代金の一部を支払う等売買契約の履行に着手した場合は、Bが履行に着手していないときでも、Aは、本件約定に基づき手付を放棄して売買契約を解除することができない。

③Aが本件約定に基づき売買契約を解除した場合で、Aに債務不履行はなかったが、Bが手付の額を超える額の損害を受けたことを立証できるとき、Bは、その損害全部の賠償を請求することができる。

④Bが本件約定に基づき売買契約を解除する場合は、Bは、Aに対して、単に口頭で手付の額の倍額を償還することを告げて受領を催告するだけでは足りず、これを現実に提供しなければならない。

※答えは下部に記載します。

 

 

 

 

 

 

【答え】

第54問の答え

①誤り:元本の確定前に被担保債権の範囲を変更する場合、後順位抵当権者等の利害関係者の承諾は不要である。ちなみに、元本確定後は被担保債権の範囲を変更することはできない。

②誤り:普通の抵当権には随伴性があるので被担保債権が譲渡されると、抵当権も一緒に移転する。しかし、元本確定前の根抵当権には随伴性がないので、被担保責任の譲渡が行われても、根抵当権は移転しない。

③誤り:普通の抵当権では、利息は最後の2年分だけ優先弁済を受けられる。ところが、根抵当権にはこのような制限はない。何年分ということではなく、極度額が限度額となる。だから、B信用金庫は、極度額を超えて、根抵当権を行使することはできない。

④正しい:CがB信用金庫からお金を借り、Aがその保証人となっている場合において、CがB信用金庫にお金を返さないときは、B信用金庫は保証人Aに対して代わりに払うよう請求できる保証債権を持っている。そして、このB信用金庫のAに対する保証債権も「信用取引における債権」に含まれ、根抵当権で担保されることになる。

よって、この問いの正解は④です。
第55問の答え

①誤り:そんな制限はない。手付は、相手方から一方的に解除されたときの迷惑料である。どんなに僅少な迷惑料でも、お互いそれでOKしているのなら有効となる。

②誤り:相手方(B)が履行に着手していないなら、自分(A)の履行の着手がムダになるのは、自分でかぶれば済むことなので、解除OKである。

③誤り:手付は迷惑料。Aが手付を放棄して契約を解除すると、Bは迷惑料として手付を自分のものにできるが、実害がもっと大きかったとしても手付と別に損害賠償請求をすることはできない。

④正しい:手付倍返しによる解除には「現実の提供(現金で差し出す)」が必要。そうでないとAがお金を取り損なうおそれがある。

よって、この問いの正解は④です。

 

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